バスター&ラン

主にバイクや車のことを綴っています。

アルファードV ステアリングギアボックスの交換

いろいろ検索してリビルドのステアリングギアボックスに交換することにしました。

交換に至った理由としては、総合的に見てこちらの方が安いので。

ラックエンドを交換する場合

ラックエンド左右 1.6万

  ラックエンドレンチ 1万

  タイロッドエンドプーラー 0.5万(ピンキリですが)

  ステアリングラックのブッシュ 0.4万

ステアリングギアボックスを交換する場合

  リビルドステアリングギアボックス 2.5万

  タイロッドエンドプーラー 0.5万(ピンキ…y)

結局ラックエンドレンチがないとちゃんと組むことができないってのがネックですよね。

さらにブッシュも打ち替えようってことになると手間暇考えたら圧倒的にリビルドのステアリングラックを組む方が安全確実ってわけです。

タイロッドエンドプーラー(ボールジョイントプーラー)はABITツールさんでもコスパに優れるプーラーって紹介こちらをチョイス…

というわけで、リビルドのステアリングギアボックス。

そしてホース類。

ゴムホース部分だけでいいんですけど、出してくれてないんですよね、トヨタ

ステアリングギアボックスはもちろんリビルド。

リビルドパーツも通販で買えるなんていい時代です^ ^

金曜に届くように頼んで、できるだけコア返却が遅くならないようにします^ ^

朝から作業しようと思っていたのに無駄にバタバタしてたら14時くらいからの作業になってしまいました。。

まずはご開帳。

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ラック部分がこんなに硬いの?ってくらい硬いです。

新品はこんなもんなんだろうか…

まずはシートベルトでハンドルを固定。
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技術書によるとスパイラルケーブルの断線防止ということらしいです。

それからステアリングインタミディエイトシャフトのボルトを緩めます。
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ここは緩めるだけです。

次は潜ってギアボックスのセンターがわかるよう罫書いてからとを分離するのですが、今回はステアリングギアボックスを交換するため省きます。

で、タイロッドエンドのロックナットを緩めて
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タイロッドエンドを外します。
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と、その前にこういうネジ式で負荷のかかる工具はネジ部にスレッドコンパウンドを塗った方が良いと教わっているので、未使用のボールジョイントセパレーターを分解し、ネジ部にスレッドコンパウンドを塗ったくります。
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早速タイロッドエンドにかけるのですが、このボールジョイントセパレーターは上下が並行になるように掛けることで力を逃さないようにし、通常より軽い力で
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アルファードG/Vのボールジョイントのネジ部はM12 1.25(細目)なので、ホームセンターでこんなお安いナットを用意してネジ部に取り付けました。

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そうは言っても…と思っていたのですが、ホント簡単に外れました。
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続いてスタビリンクを外す…のですが六角穴がサビサビで六角レンチがなかなかはいってくれません。。

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どうにか入って外すことができました。
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が、ネジ部分がサビサビで、最後の方までシコシコ回してやる必要がありました。
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ブーツもお約束通り切れてます。
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交換するまでにまた固着されても敵わないので、ネジ部を真鍮ブラシで綺麗にして、スレッドコンパウンドを塗って組んでやることにします。
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スタビライザーのブラケットを外します。

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予習した情報だと四駆は大変みたいですが、二駆の場合はそうでもないと思います。
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外れました。
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思っていたより簡単だったので、強化スタビと調整式が少し長いスタビリンクを買って、交換してもいいかな?と思ってしまいました。

続いてギアボックスを外します。

まずは前側から。

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手で回るようになったら下にオイル受けを置いて、オイルをこぼさないようにしてから外します。
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もう一つも外したいところですが、オイルまみれになって辺りにオイルを撒き散らすようになってしまうので、この間に左側の解体作業に入ります。

左側は一つだけ違う作業があって、パワステフルードの配管が止められているところがあるので、そのボルトを外す必要があります。

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ここでようやくステアリングギアボックスとステアリングインタミディエイトシャフト繋いでるボルトを抜いて、分離します。
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最後にステアリングギアボックスを固定しているボルトをぬいてあげます。
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クッソ錆びててなかなか回ってくれませんでした。。

最後にスタビライザーを色々移動したりステアリングギアボックスを回転させたりしながらステアリングギアボックスを抜いてあげます。
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当然ですが抜くのは運転席側からです。

新旧比較。
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思ったよりもブッシュは痛んでいませんでした。
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タイロッドエンドは錆びて固着するほどだったのに、なんでだろう??

入れるのは思っていたよりスルスルと入ってくれたので助かりました^ ^
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ステアリングギアボックスを固定するボルトとナットです。
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ナットは見ての通り、ナットを引っ掛ける穴がエンジンサポートメンバーに開いているので、そこに引っ掛けるようにして取り付けます。

元のボルトはネジじゃない部分がサビサビで抜くのに苦労したので、そこにはグリスを塗ってやりました。

このボルトの締め付けトルクは90N•m(9.18kgf•m)です。

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バイクのアクスルシャフトと同じイメージです。

あくまで錆びて固着しないようにするためだけです。

ネジ部分は薄っらと赤くなっているので、ネジロックが塗ってあるんでしょうか?

たぶんそうだと思うので、そこにはグリスがつかないように注意した方が良いと思います。

油圧の配管を固定します。

ネジ部を綺麗にしてからシールテープを巻いて万が一にも漏れないように対策しときます。
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いらないのはわかってるんですが、自分が乗ってる間に漏れるよりはまたバラす時に面倒でも漏れないようにした方がいいと思います。

まあまずバラさないですしけど。

両方固定できました。
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タイロッドは元の位置にある程度合わせてから取り付けるのが楽なようなのですが、そもそも固着して動かなかった左側に合わせて右を調整して無理やりある程度まっすぐ走るように調整していたので全く当てになりません。

そのためとりあえずタイロッドエンドまでの長さを測ってある程度センターが出るようにしてみようと思います。

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この位置で測るのを基準にして左右のタイロッドエンドの位置を調整します。

ここで徐にもうグリスが漏れ出したドライブシャフトブーツに暫定措置を施します。

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みんな大好き液体パッキンです。

キタコが販売しているのが資源が無駄にならなくていいですね♪

車検までにはドライブシャフトを含めた足回りを一新したいと思ってるのであくまで暫定です。

ていうか…最初から接合部分に液体パッキン塗ってから組めばよかったorz

気を取り直してステアリングギアボックスの固定ボルトを締め付けます。

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締め付けトルクは9N・m(9.2kg/m)です。

似たような画像になりますが、ステアリングギアボックスとステアリングインタミディエイトシャフト繋いでるボルトを締め付けます。

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こちらは35N•m(3.57kgf•m)です。

 次はスタビライザー….ではなくてパワステのホースを交換していきます。

まずはこいつから。

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ステアリングギアボックスからパワーステアリングフルードのクーラーにつながっているホースです。

最初画像のホースがないやんけーと慌てたのですが、パーツリスト見て前後逆だったことに気付いたのは内緒です。

ホースを抜いて、エンジンサポートに固定しているボルトも外します。
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次はオイルクーラーの方を外す…のではなく、パワステのリザーバータンクから外します。 

オイルクーラー側は潜らないと外せないのですが、1本はオイルクーラーからリザーバータンクへのリターンホースだからです。
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リザーバータンクも交換することにしていたので、タンクを外す…
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と見せかけて実は調子に乗ってブラケット類も購入していたのでブラケットごと外してやりました笑

外したオイルタンクは空だというのにまるでオイルが入っているかのよう。
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外したタンクの下が若干きちゃないので、ある程度綺麗にしてあげます。
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そして潜ってオイルクーラー側のホースを外します。
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オイルクーラーも購入したのですが、バンパーを外さないと交換できないので、春まで持ち越しです。

ホースはオイルクーラー側に付いているので、オイルクーラーにホースは残して外します。
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エンジンサポートに1本固定されているので、これを外します。
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ステアリングギアボックス側を取り付けました。
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パワステポンプとリザーバータンクを繋ぐホースを外します。
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上側はすでに外れているので、クランプから抜いて引っ張り上げるだけです。
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クランプとそのナットも買ってしまっていたので交換します。
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新旧比較。
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ナットはセルフロックナットではなくなっていましたが、ねじ込むのに少し力が必要だったのでロック剤が塗ってあるのかもしれません。
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パワステポンプ側も取り付け。
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オイルクーラー側も取り付け。

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ホースが上に生えているので、リザーバータンクを取り付けます。
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メッチャ綺麗なリザーバータンクです‼︎
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ようやくスタビライザーを取り付けます。

まずは新旧比較。

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あんまりヘタッてる感じではないですね。

交換歴あり、なんでしょう。

内側は滑りやすいように何かしらのコーティングがしてあるっぽいので何もしません。
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外側にだけシリコンガラスを塗って組み付けます。
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本締め前にスタビリンクを取り付けます。
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こいつこんな構造なのに74N•m(7.55kgf/m)で締め付ける必要があるそうです。

その後、スタビライザーの位置を調整しつつスタビライザーブラケットを締め付けます。

ここのボルトは29N•m(2.95kgf/m)です。

元のタイロッドエンドは固着しまくっていたので、スレッドコンパウンドを塗って組むことにしました。

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先日とち狂って購入した高級スレッドコンパウンドです。

 

某京都の旧車屋さんもお勧めの逸品です。

ただし高い…

タイロッドエンドの位置はとりあえず元と同じような位置になるように位置を調整しときます。
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左側はナットが手で入らなかったので、軽くダイスで攫っときました。
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左側は位置を合わせるとこの状態だったので、タイロッドを回して下を向くようにしました。
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タイロッドエンドのキャッスルナットを締め付け。
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キャッスルナットの締め付けトルクは49N•m(5kgf•m)です。

締め付け後、コッターピンの穴位置が合っていなければ、締め付け方向に回して位置を調整します。

穴合わせは60°以内の締め付け方向で行います。

調整したらコッターピンをブッ刺します。
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あとはコッターピンを曲げるだけ。
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どう曲がるのが正しいのかよくわかりませんが、こんな感じで曲がるのが正しいっぽいです。
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ようやくパワーステアリングフルードをタンクに入れてあげます。

技術マニュアルによると

  1. リザーバタンクにコールド側のアッパーレベルから10〜15mmまでフルードを入れる
  2. エンジンを始動し、ハンドルのロック トゥ ロックを2〜3回繰り返す。これをオイルレベルの変化がなくなるまで繰り返す。ロック トゥ ロックはいっぱいに切った状態で2〜3秒保持し、切り返しは素早く行う。
  3. 据え切りロックで5〜6秒保持する作業を2〜3秒間隔で3〜4回行う。
  4. リザーバタンクに細かいエアがないことを確認し、ハンドルを操作した時に引っ掛かり、異常および振動がないことを確認する。
  5. オイルレベルを点検する

だそうです。

が、「パワステポンプを交換した場合はいきなりエンジンかけると最悪ポンプ壊れるで」みたいな情報もありましたので、2番目のロック トゥ ロックはエンジンをかけずに実施することにしました。

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とりあえずホットのマックスまで入れました。

今回のようにオイルをほとんど出してしまうような場合、まずはエンジンをかけずにステアリングを回してエア抜きをします。

2往復ほどしたらこんなになくなってました。
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これを3回繰り返したらほぼ減らなくなりました。

その次はエンジンをかけてステアリングを右に左に切っていきます。
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あんまり気泡が出た感じはなかったのですが、古いオイルが回ってきて上半分がきちゃなくなってしまいました。。

予想通りでしたが、やっぱりリターンのホースは外しておけば良かったと後悔。。

オイルクーラーも換えなきゃいけないし、多分予防整備でオイルポンプも換えるだろうから、それまでは希釈法でできる限りきれいにしてあげたいと思います。

で、タイヤを取り付ける前に念のためタイロッドの長さを測ってみたら、左側が全然違ってましたorz

仕方ないので調整すると…ラックブーツがこんなになってしまいました。。
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こりゃタイロッドエンド側が滑らないからだなと思って、ブーツをめくってシリコングリスを塗ってあげました。
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あとはホイールをつけたらトー調整…なのですが、ステアリングギアボックスを返却しないといけないので、車載では外せなかったタイロッドエンドの取り外しに再チャレンジ。

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火力の高いバーナーでクッソ炙って回してやりますが…
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時間がかかるばかりで、思うように緩んでくれません。。

1時間ほど格闘しましたが、諦めて某作業場でぶった斬って外してやりました。
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外れてみたらサビの部分て3山程度なんですが、この程度でも外れないくらい固着しちゃうんですね。。ようやくトー調整。

左右のラックエンドのネジ部の差は1.5mm以下だそうです。

タイロッドエンド1回転当たり、約3mmトーが変化するのだそうです。

これはいい情報^ ^

最後にしなっとラックブーツのねじれを修正してクリップを取り付ける。

クリップは上方に向ける。

と書いてありました。。

それやってなかったから元のステアリングギアボックスのブーツは捩れてたのね。。

とりあえず簡単なトー調整をしたら今回の作業は完了です。

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